AD/HDと診断されたけど個性と何が違うの?」「男の子だからわんぱくなだけなんじゃないの?」など悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は注意欠陥多動性障害(AD/HD)の3つの特徴、
①多動性(過活動)
②不注意(注意障害)
③衝動性
について説明した上で、AD/HDと個性をどう区別して考えているかについてお話します。
①多動性
じっとしていることが出来ず、手足をそわそわと動かしたり、必要以上に走り回ったり、勝手に席から離れたりしてしまうなどの形で現れます。
②不注意(注意障害)
注意を持続させることが難しく、作業や課題をやり遂げることが出来なかったり、目の前の先生のお話よりも遠くから聞こえる救急車のサイレンが気になって、指示を聞いていなかったりします。
③衝動性
考えや気持ちを整理する前に行動してしまい、相手の話が終わる前に話し始めてしまったり、順番が待てずに友達を押し退けてしまいトラブルになることがあります。
この特徴があっても・・・・
この3つの特徴があるからといってすぐさまAD/HDと診断することは出来ません。
なぜなら、AD/HDの症状のような状態は、周りの環境(ずっと楽しみにしていた遊園地にやってきて走り回る、授業が分からないので話を聞いていないなど)、体調(風邪をひいてぼーっとしていて不注意になるなど)、気分(朝から怒られてイライラして衝動的になるなど)のような様々な要因によっても出現することがあるからです。
成長過程で見られる反応かもしれない
また1歳の子どもはじっと座っていることなんて出来ませんよね。あちこち走り回り、机の端に頭をぶつけ、何か気になると口に入れ…子どもは元々多動で不注意で衝動的な要素を持って生まれてくるのです。そのため、安易に診断を下すことは出来ません。
それが「障害」と呼べるレベルか判断するまでにはある程度の年齢まで症状が継続していることが確認されなければならないのです。
またこの多動性や衝動性の強い人もいれば、多動性は低いが注意が散漫な不注意優勢型(ADD)と呼ばれる人もいます。
モデルの栗原類さんはADDであることを著書「発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由」で発表していました。
AD/HDの要因として共通するのは感覚刺激を適切に受け取ったり使ったりするのが 苦手であることです。
例えば目から入る刺激に対して過度に敏感に捉えてしまう子は先生の話の最中に、窓の外の車に夢中になり、話を聞けなくなってしまいます。またその車が走り去っていくのを見ようと思わず席を立つような衝動的な行動も見られるかもしれません。
一方で皮膚や筋肉に感じる刺激に鈍い子の場合は、力のコントロールが出来ず、友達を呼ぶつもりで本人は軽く肩を叩いたつもりでも、友達は思いっきり叩かれたと感じ、喧嘩になってしまうかもしれません。
また、AD/HDやADDについて紹介されている本には司馬理英子著「ADHD のび太・ジャイアン症候群」があります。よく知っているキャラクターからAD/HDを考えることが出来るため、頭の中に場面が想像しやすくわかりやすい本ですので気になった方がぜひ手にとってみてくださいね。
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